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北米留学上級技術マニュアル - 留学試験入門


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 高等教育機関の入学審査資料に供する各種のテストは、Educational Testing Service (ETS)という民間企業が一括して開発、施行している。あるいは、世界最大の教育企業かもしれない。

受験申込の手続き

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効果的な勉強方法

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的をしぼった勉強が効果を上げる

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参考書、留学予備校の選び方

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試験別解説

英語のテスト(外国人のみ受験)

TOEFL

 Listening, Grammar, Readingの三つの部門からなる。三つとも同じ比重で、それぞれ50点が全受験者中の中位の成績、そしてその平均を10倍したスコアが総合点である。日本人が短期間の準備勉強で高得点をあげるには、まずGrammarで頑張ることである。実際の英語の運用とはいささか異なる「TOEFL文法」みたいなものがあり、それに則って答えないと正解とみなされないので、是非問題集を求めて研究なされたい。ReadingやListeningの実力は短時日で急に伸びるものではないが、問題の形式に慣れておくと問題を解くことだけに全力を集中できるので、早めに力試しの受験をしてみられた方がよかろう。

 また、試験会場によっては、稀にひどいスピーカーを使っていて聞き取りの問題のテープが非常に聞きにくいことがあるそうである。一生懸命勉強しているのに聞き取りの得点だけがあがらない、というのなら、一度他の会場を試してみられるとよいかもしれない。

 普通、大学院では最低550点、学科によっては580あるいは600点を要求するところもある。それ以上の得点を要求する大学は、寡聞にして知らない。600点を確保しておけば、ほとんどどの大学でも「足切り」はされなくてすむようである。もっとも、University of PennsylvaniaのMBAコースなどは、応募者の中に630点級がごろごろいるというから、600点ぎりぎりでは入学選考委員の目をひくことはできない。

海外暮しをしても伸びないGrammar

 筆者は北米で数年の生活経験を積んだ後TOEFLを再受験してみたことがあるが、Listeningは大幅に、Readingもそこそこ点数があがっていた反面、Grammarは日本で受験した時よりも点数がかなり落ちてしまっていた。やはり、受験勉強が大事なようである。(勉強しだいで満点がとれるという話を聞いたことがある。)

 逆に、まともに海外の大学で英語に親しむ生活をしていれば、さして受験勉強をしないでもListeningとReadingの成績は着実に上がる。Listeningは日本にいて伸ばすのが難しい分野でもある。

言語心理学を応用したListening対策

 聞き取りの部門の第1部(文単位の聞き取り)の対策として「問題文の選択肢を先に読んでおけ」というのがあるが、実際には限られた時間内に4つの選択肢文を全部読み切ってそれぞれの文意を完全に理解するのは極めて難しい。

 しかし、そこであきらめてはいけない。たとえ文意は充分につかめなくてもいいから、とにかくどんな単語が使われているかだけをざっと眺める(文字どおり、「読む」のではなく「眺める」)だけでもよい。たとえば選択肢の中にnurse、doctor、hospitalなど医療関係の単語が使われていればこれから聞く文もそれにまつわる内容である可能性が高く、そういう事前情報があるだけで聞き取りの効率がぐっと増すからである。その後でスピーカーから流れる問題文にsurgery という単語があれば、事前にdoctorという単語を目にしていた場合の方が、その処理に要する時間が短縮される。その際、「次に聞く文の内容は医療に関するものだろう」などという意識的な推論をする必要はなく、事前情報を目から入れておくだけで、関連知識の取りだしが自動的に容易になる。(これを言語心理学の用語で「プライミング」という。)

 この場合、まずは名詞、ついで余裕があれば形容詞と動詞に注意を払うのが効率的である。逆に、前置詞や冠詞、be動詞、副詞などはとりあえず無視してしまってさしつかえない。こういう読み方は最初いささか不自然に感じるかもしれないが、問題集などを使って練習しておけば要領がわかってくる。

 なお、こうやって問題文にあらかじめ目を通しておくためには、テストの冒頭にスピーカーから問題のやり方の説明が流れている時間を利用してせっせと問題紙の先を読んでおくのが得策である。上に「とにかく一度受験して場慣れしておく」ことをお勧めしたのは、こういう理由もあるのである。

加速テーププレイヤー

 日本でTOEFLの受験準備をしていたころ、聞き取り部門の点数が伸びないのが悩みの種であった。そこで、「倍速テーププレイヤー」なるものを買い込んで模擬試験のテープを聞いてみたことがある。再生速度を1.5倍ぐらいにすると、猛烈な早口ことばのようで音の洪水に圧倒されてしまうが、そこを我慢してこの練習をしばらく続けたあとで本番のTOEFLを受けると、実にゆっくりしたスピードに聞こえるのである。おかげで、それまで苦手だったlisteningの問題がラクにこなせるようになった。TOEFLの聞き取りの部で伸び悩んでおられる方は、一度試してみられてはいかが?

 これを実行するためには、加速プレイヤーは単にテープの回転速度をあげるだけでなくピッチを調整して音の歪みを補正する回路のついているものが必要である。最近なら、コンピューターを使って音声をデジタル化の上、圧縮することも可能だろう。Nave Playerのようなフリーウエアも出回っているので調べてみられたい。

TOEFL超高得点者

 「上には上がある」ということを知っていただく為に、超高得点者の情報をご紹介する。法学部所属の大学3年生の時に受けた初回のTOEFLの得点が650点だったというのが日野信行氏(現在、大阪大学教授)。さらに、高校教師時代に受験していきなり650点以上をとったのが井上奈良彦氏(九州大学教授)。このお二方とも日本で生まれ育ち「普通の」日本の教育を受けた人たちで、それまで長期の海外在住経験もない。こういう話を聞くと、「TOEFL600点以上はネイティブ並み」などという俗説がいかにあてにならないかがわかる。

 以下、井上氏からいただいたメールを、御許可を得て一部引用する。


 高校教師時代に受けた最初のTOEFLは手元にスコアがないのですが、その2年後(1985年)に大学院生の時に受けたのが653点です。最初のときも合計点は同じだったと記憶しています。
 準備は一生懸命しました。問題集もやり、ディベートなどのテープを通勤の自動車の中で聞き、勤務中も職員室を抜け出して図書室で勉強しました。テクニック(?)も使いました。リスニングの問題は必ず問題を先読みする、など。
 TOEFLのような出題形式になれていない日本人がいきなり準備なしに受験するのは無謀です。私も学生にちゃんと準備して受けるように言いますが、「ためしに受けてみました」などと言う学生がいてあきれてしまいます。
 最近、大学にTOEICの練習プログラムが入ったのでいきなりやってみたのですが、ひどい点数でした。ちゃんと練習して受けなくてはいけないということです。
 ちなみにTOEFLと同じころに受けたGREのverbalは490点ぐらいだったと記憶しています。これも日本人としては悪くない点数だったと思いますが、文系の受験生の平均以下、理系の受験生の平均ぐらいかの点数だったようです。佐々木さんも書いておられるように、外国人学生の場合、TOEFLでちゃんとした点数を取っていれば大丈夫なようです。


 ここでGREのverbalの点数が「理系の受験生の平均ぐらい」だったというのは、もちろん英語ネイティブや準ネイティブ/バイリンガル(インド、フィリピン、ホンコン、シンガポールなど出身の留学志望者)が多数を占める受験者全体の平均という意味である。因みに井上氏のホームページは、次のとおり。

http://www.rc.kyushu-u.ac.jp/~inouen/japanese.html

 なお逆に、幼少時代に英語圏で数年の在住経験のあるいわゆる英語ペラペラ族の海外帰国子女でも、Grammarで大減点されて総合では600点を下回ってしまう、なんてことが結構よくあるのだそうである。

「TOEFLは易しすぎる」という方へ:OPI 紹介

 TOEFLスコアが650〜660点となるとほとんど全問正答に近く、これ以上は得点を向上しようがない。「TOEFLの問題は易し過ぎて、自分の英語力を発揮しきれない」とご不満なら、ACTFLという団体のOral Proficiency Interview(OPI)の英語版を受験してみられるとよかろう。TOEFLが数字で結果を示すのに対して、 OPI では

  • Superior(超級)
  • Advanced(上級)
  • Intermediate(中級)
  • Novice(初級)

というように受験者に等級をつける。このうちNovice とIntermediate、Advancedはそれぞれ3つの下位分類にさらに細分化されている。 OPI の結果をTOEFLの代用として認めてくれる大学は今のところないようであるが、英語力に格段の自信のある方の腕試しとしては格好だと思う。
 もともと米連邦政府国務省(日本の外務省に相当する)の外国語専門家養成プログラムの一環として開発されたテストだけに、文字どおり「ほとんどネイティブに近い」というレベルの語学力まで測定できるように構成されている。日本にも何人か有資格の英語試験官が在住している(ACTFL本部に問い合わせると、試験官の連絡先を教えてくれる)。OPIは対面インタビューが基本だが、頼めば電話で受験させてくれる場合もあるから、国際電話での受験も不可能ではない。

 ただし、OPIはその名の示す通り会話力だけを測るテストであるということと、Intermediate(「中級」)、Advanced(「上級」)などのさし示す範囲が町の英会話学校のクラス分けなどよりは遥かに高いということは頭に入れておかれたい。「日常会話なら不自由なくこなせる」という程度の英語力では、「中級の下」あたりと判定される可能性も大いにある。現行のOPIでは最高レベルはSuperior(超級)というが、米国務省の語学研修学校で長きにわたって日本語を教えてきた在米何十年の日本人教官たち(全員、アメリカ国籍を取得した連邦政府の正規公務員で、もちろん日本語を母国語とする人達の中では最高レベルの英語の達人揃いである)ですら、英語のOPIをはじめて受験した時は「超級」に届かなかったそうである。

 しかも厳密に言えばその「超級」ですら即「ネイティブ並み」ではなく、国務省の原案に従えばその中でさらに細分化が可能となっている。「超級」の中のさらに最高レベルともなると、ネイティブが見ても外国人だということに全く気づかない、というほどの実力なのだそうである(俗にいうと、「現地人になりすましてスパイとして敵国に潜入し、使命を果たして無事生還するために必要な語学力」ということになる)。

 最後に、OPIは「何が達成できるか」を重視するテストなので、通訳ガイド試験の面接テストなどのつもりで「文法ミスをして減点されないように」と口数少なくしていると結局低い判定を受けてしまう。逆に、試験官が「Xについてどう思いますか」と質問してきた時たまたまその問題について知識がなくて答えられない場合には、「Xについては詳しく知りませんが、それに関連するYについて話してもいいでしょうか。」と話題を都合のいい方向へ誘導するなどのテクニックで評価が向上する場合もある。筆者が在米中の1993年に英語のOPIを受験した時はちょうど現皇太子と小和田雅子さんの婚約発表の直後だったので「日本の「雅子フィーバー」についてどう思うか」という質問をされたが、こういう週刊誌ネタを全くフォローしていなかったのでほとんど答えられなかった(語るべき意見も情報もなかった)記憶がある。
 また、外国語テストの専門家の間では、OPIの尺度構成に対して理論的な観点から色々批判もかわされていることを、ご参考までに付け加えておく。(批判のないテストはないと思うが。)

学力/教養テスト(母語に関わらず受験)

GRE

 前半の一般教養的な部分と後半の専門テストの二部門からなり、多くの大学院では、前半だけの受験を求める。後半の専門テストを受けなければならないなら、それ専門の問題集を手に入れて勉強しておく必要がある。前半の一般教養の部分にも問題集が出ている。この部分は、

  • Quantitative=数学(日本なら高校1〜2年生程度の内容)、
  • Verbal=語彙(ネイティブでも知らない難しい単語が一杯でる;日本語でいえば漢籍や仏典からとった四字熟語みたいなもの)、
  • Analytical=推論(知能検査のようなもの)

の3部からなる。

 数学や推論の問題は付け焼き刃がきかないが、問題の形式になれるためにざっと問題集に目を通しておくといいだろう。

 特に、数学の問題は「弦」、「半径」、「円周」などをあらわす問題文中の単語がわからないと解きようがない。そういう術語の数は限られているから、きちんと準備さえすれば簡単に覚えることができる。問題そのものは日本の高校低学年の数学並みだから、日本人は圧倒的に有利である。計算さえ間違えなければ、満点(800点)も夢ではない。

 Verbalの部門は、準備時間をかければ得点を上げる方法がある。何はさておき、頻出単語を暗記するしかない(市販のGRE問題集には、巻末に頻出単語集がついているものもある)。出題される単語にはラテン語起源や古代ギリシャ語起源のものが多いので、語源からたどって覚えるようにすれば点数をあげることは可能だろう。筆者が受験準備をしていた時は、小学館『英和中辞典』の要を得た語源解説に大いに助けられた。もしお知り合い数人で受験なさるなら、手分けして語源つきの単語集をつくると準備時間が節約できるであろう。(ついでにその単語集をインターネット上で公開していただければ、人助けにもなる。)

 しかし、本格的に準備をすると相当な労力を要するわりには入学後必ずしも役にたつ知識ともいえないので、空しい気もする。かくいう筆者も最近久しぶりにGRE問題集をみなおしてみたが、在外期間中一度もお目にかかった記憶のない単語がならんでいて、あらためてびっくりさせられた。実際、英文学科に応募するのでもないかぎり、外国人学生の場合はこのVerbalの部門の点数が悪くてもそれで落とされることはあまりないそうである。(逆に得点が高ければ、「外国人なのにすごい!」と思わせることはできる。)

 Analyticalの得点はVerbal やQuantitativeほどに重視しない大学が多いが、一応は問題集を入手して問題のパターンにざっと目を通しておくと、めんくらわなくてすむ。

 専門科目の受験を義務づけている大学院は思いの他少なく、心理学科では筆者の知る限りUniversity of Pittsburgh 一校のみである。心理学科の大学院はcomputer scienceやphysiology、linguisticsなど、他の学問分野を勉強した学生の受験を歓迎する傾向があるので、特にこういう傾向があらわれるのであろうが、とにかく必ずしもGREで高得点をあげられないとその後の大学院教育についていけない、というものではないようである。(たとえば心理学部門の設問は非常に広い範囲におよび、大学院に入学した後で役にたつような知識ばかりとも思えない。もっとも、卒業後どこかで概論コースを教えるとすれば、こういう広い知識を持っていた方が心強いことは確かである。)

 とはいえ、GREの専門科目受験を必須とする学科も確かに存在する。そういう学科に進みたいなら、一刻も早く受験問題集を入手して勉強してください、という以外に筆者としては助言のしようがない。(「広く浅い」テストだから、対策のたてようはあるらしいが、周到な準備をする為にはかなりの時間を要する。)

 時間配分に慣れるためには、実際のテストと同じ時間配分で問題集にとりくんでみられるとよかろう。(筆者の経験では、Analyticalの部門はまず絶対に時間が足りない)。

 最後に、 GREの試験時間は一般の部だけでもTOEFLの倍近いから、気力、集中力の維持にも気を配らねばならない。夏場の受験なら喉がかわいてくるのは必定だから、水筒に飲み物をいれて持って行ってもいいくらいだと思う。(試験官には一言その旨をことわっておこう。日本国内の会場でGREを受ける場合、概して受験者が小人数だから、多少の融通はきかせてくれる場合が多い。)

GMAT

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SAT

学部課程進学のための試験。大雑把にいえば日本の共通1次テストにあたるものだが、一年に何度でもうけられる点が大きくことなる。

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LSAT
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